信頼性のある技術・安全・環境

Reliability(信頼性)

Reliability(信頼性)のための3つのノウハウ

品質

  • データセンターに最重要である免震・耐震を考えた最適な構造設計を行います。
  • 低PUE(※1)を追求し、周辺環境に配慮した最適な設備方式を採用します。

※1 PUE(Power Usage Effectiveness)データセンターなどIT関連施設のエネルギー効率を表す指標の一つで、施設の全消費電力をIT機器の消費電力で割ったもの

安全

  • 協力会社と一体となった安全教育・訓練を行います。
  • 安全で快適な労働環境を確保します。
  • 現場での火災予防策、感染予防策を徹底します。

環境

  • カーボンニュートラルに対する最適なソリューションを提案します。

「品質」「安全」「環境」を支えるさまざまな技術と実績

構造

地震に強いデータセンターを実現

  • 発注者との対話により建物の耐震性能を設定します。
  • 建設地の地盤特性や周辺環境から建物に入力する地震動を作成します。
  • 高性能な免震技術を用いて発注者の要求を満たす建物構造を実現します。
  • 大林組が開発した地震リスク評価法により、設計した建物の地震による経済損失を予測します。

建設地の地盤特性を考慮した地震動の想定

  • 計画地の地盤による地震波の増幅性も考慮して検討用地震動を作成します。
  • 長周期地震動を考慮した、設計用入力地震動を作成し本建物への影響を検討します。

【設計用入力地震動の作成方法】

既往波

建物の特性を考慮し過去に記録された地表面地震波を用います。

・エルセントロ波
・タフト波
・八戸波

告示波

平成12年建設省告示1461号第四号イに定められた解放工学的基盤における加速度応答スペクトルに適合する模擬地震波を作成します。

・告示波3波

サイト波

震源に断層モデルを用いた模擬地震を作成し、計画地の地盤特性を反映させて作成します。地震波の作成にはGIS(地理情報システム)を活用して周辺における歴史地震・活断層や観測地震のデータベースを考慮します。

・関東地震
・東京湾北部のプレート境界地震

  • 関東地方の地震動予測地図

    関東地方の地震動予測地図※
    (50年で10%の確率で一定の揺れに見舞われる計測震度の領域図)

    ※国立研究開発法人防災科学技術研究所 Webサイト「J-SHIS Map」より

地震リスク評価技術

  • 大林組が開発した地震リスク評価法により、地震による建物の経済損失を予測できます。
  • 建設地の地震危険度を、最新の地震データを用いてPML(50年間で超過確率10%の損失額)を評価します。
  • 地震リスク評価の結果は、費用対効果の高い地震対策の提案や、事業継続計画(BCP)の策定支援などに活用できます。
  • 地震リスクの評価フロー

    地震リスクの評価フロー

  • 地震リスクの評価例

    地震リスクの評価例

最適な建物構造システムの提案

  • 建物に求められる条件や予算に応じて最適な構造システムを提案します。
  • 大地震に対する建物安全性を確保する構造システムには大きく以下の3つのタイプがあります。
  • 耐震構造

    地震力に対して、構造フレームの強さと剛さで抵抗します。建設コストが比較的安価です。
    地震時の揺れが他に比べて大きいため、建物や建物内備品類の損傷リスクは最も高くなります。

  • 制震構造

    ダンパー装置により、地震応答を制御し、構造フレームの損傷を軽減します。地震時の建物の揺れも軽減できるため、建物内の備品の転倒や移動、居住者の安全性の向上が可能です。

  • 免震構造

    免震装置が地震の揺れを吸収し、建物に伝わりにくくするシステムです。
    サーバーや設備機器などの転倒や移動のリスクを最も低減できるため、最近のデータセンターで採用される例が増えています。

免震構造をリードする大林組の技術を提案

免震構造をリードする大林組

世界初のスーパーアクティブ制震システム「ラピュタ2D」

  • 従来の免震システムでは、建物の揺れを、地震の揺れの3分の1から5分の1に低減することが可能でした。
  • 「ラピュタ2D」では、30分の1から50分の1にまで低減することが可能となります。

免震建物のフェイルセーフ機構「免震フェンダー」

  • 免震建物と擁壁との間に設置する緩衝装置で、高減衰ゴム製の緩衝材が塑性変形することにより衝突のエネルギーを吸収し、衝撃力を緩和します。
  • そのため、想定以上の地震に対して建物および居住者の安全性を向上させます。
  • 想定以上の地震時における、免震フェンダーの有無による建物衝突時の状態

関連情報

免震建物用ケーブルラック「ニュートラダー」

  • ラック同士をピン接合することで、地震時の揺れに追従して可動する免震建物用ケーブルラックです。
  • 電気や通信ケーブルの損傷リスクを軽減できます。
従来タイプとニュートラダーの画像

関連情報

免震装置押圧充てん工法

  • 省力化・低コスト化・品質の安定化が図れる免震装置設置工法です。
  • 普通コンクリート基礎にゲージプレートを設置し、免震装置側のフランジプレートとの隙間をセメント系接着材料で押しつぶし埋める新工法です。
  • 従来の埋め込み型の全面ベースプレート下を高流動コンクリートで充てんする工法のように高度な技術や知識を必要としないため品質管理も容易で、グラウト作業も不要となりコストダウンが図れます。

鉄骨造建物の柱梁接合工法「ウィングビーム工法」

  • 巨大地震に対する柱梁接合部の破断リスクを大幅に軽減する鉄鋼造建物の接合工法です。
ウイングビーム工法(大林組特許技術)

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CFT柱(コンクリート充填鋼管柱・Concrete Filled steel Tube)

  • 角形鋼管柱の中に高強度交流度コンクリートを充てんすることにより、鋼管柱単独の場合に比べて優れた構造性能が得られます。
  • 償却年限は、税法上RC造・SRC造と同じ扱いのためS造より20年長い65年にできます。(S造として扱うことも可能)
CFT柱(コンクリート充填鋼管柱・Concrete Filled steel Tube)

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設備

温度や気流を可視化した事前検討

データセンター内外の各所の温度・気流環境を、デジタルツイン技術で可視化し、事前検討することで省エネルギー効果が得られる効率的な空調計画を立案するとともに、不具合の発生を防止することができます。

ラック周囲の温度分布

  • データホールの気流、ラック吸い込み面やラック周囲の空気の温度分布を事前に検討します。
  • データホールの気流と、ラック吸い込み面の温度分布の検討(例)

    データホールの気流と、ラック吸い込み面の温度分布の検討(例)

  • ラック周囲の空気温度Z軸方向分布の検討(例)

    ラック周囲の空気温度Z軸方向分布の検討(例)

屋外の風速分布や排熱の影響

  • 建物外部の温度分布に屋外風速を加味することで、データセンターからの排熱による近隣環境への影響を事前に検討します。
  • 屋外風速分布の検討(例) 

    屋外風速分布の検討(例) 

  • 冷却等の排熱の影響の検討(例)

    冷却等の排熱の影響の検討(例)

サーバー実装のモデル構築

  • サーバーの実装パターンにより、異なる空気温度の分布を事前に検討します。
  • サーバー実装状態のモデル構築(例)

    サーバー実装状態のモデル構築(例)

  • サーバー実装状態の桐生モデルの検討(例)

    サーバー実装状態の桐生モデルの検討(例)

空調機の気流や温度分布

  • サーバーだけでなく、空調機や空調機械室廻りの空気の分布を事前に検討します。
  • 空調機械室内の風速・風向・湿度分布の検討(例) 

    空調機械室内の風速・風向・湿度分布の検討(例)

  • 空調機ファン廻りの詳細気流の検討(例)

    空調機ファン廻りの詳細気流の検討(例)

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環境技術

環境技術(カーボンニュートラル)

大林組はカーボンニュートラルに対する多様なニーズにお応えする最適なソリューションを提案します。

低炭素型のコンクリート「クリーンクリート」

  • セメントの一部を二酸化炭素排出量の少ない高炉スラグ微粉末(※1)やフライアッシュ(※2)などの産業副産物に置換します。
  • これにより、一般的なコンクリートに比べて二酸化炭素排出量を最大80%(※3)程度低減させることができます。

※1 鉄鋼製造からの副産物
※2 石炭火力発電からの副産物
※3 材料・配合によって異なる

  •  普通コンクリートとクリーンクリートの比較
  • 累計打ち込み量

関連情報

4Way・3Wayチューブを用いた地中熱利用システム

  • 地中熱は安定的に利用できる再生可能エネルギーであり、季節による地上との温度差を利用して効率的なヒートポンプシステムを実現できます。
  • 大林組のシステムは従来型よりも高効率・低コストな地中熱交換器を開発し、実用化しています。
  • 4Wayチューブ、3Wayチューブ
  • チューブの比較

関連情報

保水冷却パネル「打ち水ウォール」

  • 近年、夏季の猛暑対策としてさまざまな熱環境対策が求められており、ミスト噴霧や散水など水の気化熱を利用したものが有効です。
  • 「打ち水ウォール」は水の気化熱で空間を冷却する外装材で、外壁に少量の水を点滴給水して湿らせることで、空間と人と両方を冷やします。
  • 打ち水ウォール設置部分

    滴方式による自動給水

  • 打ち水ウォール設置部分の温度

    約10℃の表面温度低下、室内熱環境改善

関連情報

設備設計支援システム「BIMZONE-∑-2020」

  • BIMと連携した設備設計支援によりエネルギーやコストの最適化を実現するためのツールです。
BIMZONE-Σ-2020の概要

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グリーンエネルギー

大林組のグリーンエネルギー事業

大林組は「地球・社会・人」の調和によるサステナビリティと大林グループのサステナビリティを同時に追求することをめざした中長期環境ビジョン「 Obayashi Sustainability Vision 2050 」のもと、各事業を展開しています。

大林組が新たに挑戦しているのが、地球に優しい、サステナブルな「グリーンエネルギー」です。

「地球・社会・人」の調和と大林グループのサステナビリティを同時に追求します
  • 水素

    2021年よりニュージーランド北島中央部に位置するタウポと大分県九重町の2拠点で地熱エネルギーを用いた水素製造と供給網の構築をめざすグリーン水素事業を展開しています。

  • 太陽光発電

    再エネ特措法の固定買取価格制度(FIT制度)が施行された2021年7月、京都市久御山町にゼネコンで初めて商用の太陽光発電所を稼働させました。現在、国内28ヵ所で40施設が稼働しています。

  • 風力発電

    2017年11月に秋田県三種町で、2022年4月には青森県六ケ所村で陸上風力発電所を稼働させました。また、2023年1月に全面開業を果たした国内初の商用の大型洋上風力発電事業である「秋田港・能代港洋上風力発電事業」にも参画しています。また事業化を支える施工技術や機械の開発にも注力しています。

  • バイオマス発電

    2018年12月、山梨県大月市にゼネコンで初めて国内材を燃料とする木質バイオマス発電所を稼働させました。2022年2月には茨城県神栖市でもバイオマス発電所が稼働しています。

  • 地熱発電

    北海道京極町と留寿都村で、現在本格的な掘削調査を、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の助成を受けながら進めています。

  • オンサイトPPA

    再エネ特措法の固定買取価格制度(FIT制度)が施行された2021年7月、京都市久御山町にゼネコンで初めて商用の太陽光発電所を稼働させました。現在、国内28ヵ所で40施設が稼働しています。

  • マイクログリッド

    2011年より東京都清瀬市の技術研究所において太陽光発電システムやリチウムイオン電池、熱電を供給するコージェネレーションシステムなどと商用電力を組み合わせたマイクログリッドを構築、エネルギーの地産地消モデルの有効性を探る研究を進めています。

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実績

大林グループの主な施工実績

  • 多くのデータセンター建設の実績があります。経験を基に最適なソリューションを提供します。
  • 国内、日系企業だけでなく、海外、外資系企業の実績があります。国内外を問わず対応可能です。
発注者種別 施工場所 竣工年 延べ面積m² MW
日系(その他サービス業) 大阪府 2022年 3,000 3相当
外資系(不動産業) 大阪府 2022年 12,000 12
日系(情報・通信・ソフトウェア) 千葉県 2022年 26,000 18相当
外資系(情報・通信・ソフトウェア) 千葉県 2021年 23,000 27
外資系(情報・通信・ソフトウェア) 千葉県 2020年 36,000 27相当
日系(情報・通信・ソフトウェア) 東京都 2020年 65,000 48相当
日系(金融業) 京都府 2018年 47,000 36相当
外資系(情報・通信・ソフトウェア) 千葉県 2018年 16,000 15
日系(その他サービス業) 大阪府 2016年 15,000 3.6
日系(情報・通信・ソフトウェア) 大阪府 2015年 46,000 30
日系(不動産) 千葉県 2014年 40,000 45
外資系(情報・通信・ソフトウェア) 千葉県 2014年 5,000 6
日系(不動産) 大阪府 2012年 18,000 12相当
日系(情報・通信・ソフトウェア) 大阪府 2011年 11,000 9相当
日系(その他サービス業) 東京都 2011年 13,000 9相当
日系(金融業) 大阪府 2010年 22,000 15相当
日系(情報・通信・ソフトウェア) 東京都 2010年 5,000 3相当
日系(研究所) 兵庫県 2010年 13,000 9相当
日系(その他サービス業) 神奈川県 2009年
日系(情報・通信・ソフトウェア) 兵庫県 2008年 22,000 15相当
日系(金融業) 東京都 2008年 13,000 9相当
日系(その他サービス業) 東京都 2006年
日系(情報・通信・ソフトウェア) 東京都 2006年 3,000 3相当
日系(金融業) 京都府 2003年 3,000 3相当
日系(製造業) 岐阜県 2003年
日系(情報・通信・ソフトウェア) 東京都 2002年
日系(情報・通信・ソフトウェア) 大阪府 1999年
日系(金融業) 大阪府 1998年 8,000 6相当
日系(建設業) 千葉県 1996年
日系(金融業) 千葉県 1996年

大林グループの主な施工実績(海外)

発注者種別 施工場所 竣工年 延べ面積m² MW
外資系(情報・通信・ソフトウェア) シンガポール 2022年 32,000 36
外資系(情報・通信・ソフトウェア) シンガポール 2022年 24,000 18相当
外資系(情報・通信・ソフトウェア) インドネシア 2022年 15,000 17
外資系(情報・通信・ソフトウェア) シンガポール 2021年 30,000 25
外資系(研究所) 米国(ニューヨーク州) 2021年 5,000 3相当
外資系(情報・通信・ソフトウェア) インドネシア 2021年 5,000 3
外資系(情報・通信・ソフトウェア) インドネシア 2020年 5,000 3
外資系(情報・通信・ソフトウェア) タイ 2017年 19,000 21
外資系(金融業) シンガポール 2016年 12,000 9
外資系(情報・通信・ソフトウェア) シンガポール 2015年 61,000 36
外資系(金融業) タイ 2012年 11,000 4
外資系(金融業) シンガポール 2009年 13,000 5

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