スリムクリートが国土技術開発賞二〇周年記念大賞を受賞
第20回国土技術開発賞優秀賞にウインドリフト
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サステナビリティ
国土技術研究センターと沿岸技術研究センターが主催する国土技術開発賞において、大林組が開発した「常温硬化型超高強度繊維補強コンクリート」(スリムクリート工法)が二〇周年記念大賞に、第20回国土技術開発賞優秀賞に「大型風車組み立てリフトアップ工法」(ウインドリフト)が選ばれました。
国土技術開発賞は、住宅・社会資本整備を支える建設技術の普及と、新たな課題に対応する新技術の開発を推進するため、建設産業における優れた新技術やその開発に貢献した技術開発者を表彰するものです。
今年は通常の表彰に加え、賞設立20年を記念し、過去19年間に国土技術開発賞最優秀賞を受賞した220件の技術の中から、社会的意義、発展性を評価し、今後の技術開発の模範となる技術8件を二〇周年記念大賞として選出しました。
国土技術開発賞二〇周年記念大賞
「常温硬化型超高強度繊維補強コンクリート」(スリムクリート工法)
スリムクリートは、超高強度モルタルと超高強度鋼繊維で構成され、鉄筋がなくても部材や構造物を製造できるコンクリートです。一般的な超高強度繊維補強コンクリートは、打設直後から水蒸気で熱を与えるなどの特別な養生が必要なため、設備の整った工場で製作しますが、スリムクリートは常温で養生が可能なため、現場で施工できます。
緻密性を高めたことで、一般的なコンクリートに比べ、強度は約8倍。二酸化炭素や塩分によるコンクリートの劣化にも強く、100年の耐久性を有します。
第20回国土技術開発賞優秀賞
「大型風車組み立てリフトアップ工法」(ウインドリフト)
ウインドリフトは、塔体に沿ってエレベーターのように上下する昇降ステージを利用した大型風車の組み立て技術です。リフトアップ方式で風車部材を組み立てることにより、従来組み立てに使用していた超大型クレーンが不要となりました。
また、上空の昇降ステージ上でハブとブレードを組み立てることで施工ヤードを縮小しました。クレーンによる作業がなくなるため風の影響を受けにくく、工程短縮を図れます。これらの点が、今後の風力発電事業の発展に貢献すると評価されました。
大林組は、今後も社会のニーズに応える新技術を開発し、より豊かな暮らしの実現に貢献してまいります。