礎の時代

1924年(大正13年)

当時、東洋最大といわれた甲子園球場

当時、東洋最大といわれた甲子園球場

この年

大正時代は「大衆文化」が花開いたときであった。デモクラシーの風潮は大衆に「文化」への意識を目覚めさせ、「文化主義」「文化住宅」など、「文化」が時代のキャッチフレーズになった。映画館、劇場、美術館、遊技場、野球場など、観客の大量動員を可能にする大型の文化施設が大都市を中心に次々と造られ、この年に竣工した甲子園球場は東洋最大と称された。また、政府は震災後の住宅不足対策として、財団法人同潤会を設立。大正から昭和初期にかけて東京で鉄筋コンクリート造アパートを建設し、公団住宅の先駆けとなった。

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  • 当時、東洋最大といわれた甲子園球場
  • 震災後、仮事務所とした工事中の東京歌舞伎座
  • 明治神宮外苑競技場
  • 鴻池銀行本店

1924年の大林組

2月
東京高等工業学校仮校舎竣工
2月
明治神宮外苑競技場竣工
4月
鴻池銀行本店竣工
5月
信越電力中津川第1発電所の水路竣工
5月
大阪倶楽部竣工
7月
甲子園球場竣工
9月
住友銀行名古屋支店竣工
10月
日本麦酒鉱泉東京工場竣工
12月
東京歌舞伎座竣工
12月
副社長制を設け大林賢四郎就任

社会の出来事

1月
第1回冬季五輪、フランスで開催
5月
ココ・シャネルが香水の「シャネルNo.5」を発売
11月
寿屋(現・サントリー)が京都・山崎に日本初のウィスキー工場
東京に市営バスが登場
ウォルト・ディズニーが初のアニメーション「不思議の国のアリス」を製作

建設業界の動き

2月
帝都復興院を廃止し、帝都復興局を設置
7月
メートル法実施
10月
東京・荒川放水路が完成し、通水式が行われる