大林組は、三重県鈴鹿市と亀山市において、新名神高速道路(仮称)野登トンネルの建設工事を行っています。新名神高速道路は現在、四日市市・亀山市間(約28km)で、2018年度までの開通をめざして建設が進められています。
新名神高速道路は、日本の大動脈の一つである名神高速道路の代替路として期待されており、完成すると三大都市圏(東京・名古屋・大阪)間の移動時間も大幅に短縮されます。
2015年11月25日、野登トンネル坑内で上り線の貫通を祝う貫通式が行われました。式典には、末松則子・鈴鹿市長や櫻井義之・亀山市長、県・市会議員、地元住民の皆様、発注者である中日本高速道路関係者、施工者ら延べ300人が参列しました。
両市長らが「貫通発破の儀」で発破スイッチに点火すると、坑内に爆発音が響き渡りました。末松市長は「安全・着実に工事が進み、一日も早く全線供用の日を迎えられるよう祈りたい」、櫻井市長は「新名神が新しい時代への躍動を生み出す道となるよう期待する」と、祝辞を述べられました。
大林組では、2013年8月から野登トンネル上下線を東西双方向から掘削してきました。完成すれば、県内の道路トンネルとしては最長の4.1kmとなります。建設に当たっては、品質・安全性・作業環境の向上をめざして、最先端の山岳トンネル技術を積極的に適用しています。
【野登トンネルで適用している主な技術】
コンクリートの高品質化と高速掘進を実現「連続ベルコン通過型テレスコピック式セントル」
切羽近くの地山の変位を計測「先行天端沈下計」
耐久性と美観に優れたトンネル覆工を構築「トンネル覆工用スムースクリート」
運土管理の省力化と工事車両の安全運行を実現「トータル運行管理システム」
長距離削孔データから地質状況を予測「高速ノンコア削孔切羽前方探査システム」
超音波加湿器によるコンクリート養生システム「モイストキュア」
下り線は現在、3.3kmを掘削済みで、貫通は2016年秋を見込んでいます。大林組はこれからも、技術と経験を結集した社会インフラの整備を通して、人々の安全・安心の実現に貢献してまいります。