タフショットクリート工法とは?
タフショットクリート(超高耐久繊維補強吹き付け材料)を用いた、躯体表面の断面補修・補強工法です。タフショットクリートは、従来のポリマーセメントモルタルと比較して、コストは同等で、施工性がよく、ノンポリマーで高い圧縮強度と優れた耐久性を有しています。主に塩害や中性化などにより劣化した構造物の補修や補強に適しています。
お客様のメリット
1 部材をスリム化できます
- 従来のポリマーセメントモルタルに比べて、高い強度(材齢28日で圧縮強度100N/mm2以上、付着強度1.5N/mm2以上)を確保でき、部材をスリム化できます。
- 構造物を補強する場合、少量で荷重を負担できるため、部材の厚さを低減できます。
2 耐久性が向上します
- 従来のポリマーセメントモルタルに比べて、組織が緻密なため、高い耐久性を確保できます。
- セメント系の材料でポリマーを含まない材料なので、マクロセル腐食(※1)による再劣化を抑制します。
3 施工性に優れ、工期を短縮できます
- 優れた接着性により厚付けが可能なので、吹き付けを容易に行うことができ、工期を短縮できます。
- 型枠材を設置することなく、吹き付け工法と左官工法のどちらも使用できるため、部分的な範囲から広範囲の施工まで対応可能です。
- 吹き付け後の左官仕上げが可能なため、対象となる構造物の表面を平滑に処理できます。
項目 | 一般の ポリマーセメントモルタル |
タフショットクリート |
---|---|---|
圧縮強度 | 40N/mm2 | 100N/mm2 |
同じかぶりにおける耐用年数 | 30年 | 50年 |
1回の施工で可能な吹き付け厚さ | 20mm | 40mm |
※1 マクロセル腐食
コンクリート中の鋼材に生じた電位差により陽極部と陰極部が形成されて電流が流れ、局部的に陽極部で腐食する現象。ポリマーセメントモルタルを用いて部分的に断面補修した場合、補修部周辺の未補修箇所が陽極部になりやすく、鉄筋の腐食が生じやすい
【実績・適用例】
- 民間所有の桟橋下面の補修