フープパネル工法とは?
曲面状の鋼板を橋脚の両面に固定し、鋼板と橋脚との間にコンクリートを充てんすることで、効率よく壁式橋脚を耐震補強する工法です。曲面状鋼板は細かく分割されているため、持ち運びが容易で、現場での組み立てはボルト接合のみで行います。
お客様のメリット
1 曲面状鋼板の拘束力によって、補強鋼材量を低減できます
- 曲面状鋼板のフープテンション(※1)によって、効率的な拘束効果が得られます。
- 貫通するPC鋼棒の水平方向の間隔を大きくできるため、削孔(さっこう)数を低減できます。
- 鋼板を曲面形状とすることで、板厚を薄くできます。
2 現場での溶接作業が不要です
- 鋼板が分割されているため、大規模な揚重機が不要です。
- 溶接が不要なため、耐久性の高い溶融亜鉛メッキによる防食が可能です。
3 既設橋脚面にディンプルを設けることで、新旧コンクリートを確実に一体化し、劣化の心配もありません
- 旧コンクリートにディンプル(※2)を設け、新設コンクリートがディンプルに充てんされることで、優れたせん断伝達性能を発揮します。
- 接着剤と異なり、ディンプルのほぞ作用で一体化を行うため、経年劣化がありません。
- 新旧コンクリートの打ち継ぎ処理面はディンプルの個数で管理するため、品質管理が容易です。
- はつりが不要なので、低騒音・低振動で施工ができます。
フープパネル工法は公益財団法人鉄道総合技術研究所と共同開発しました。
※1 フープテンション
曲面内の周方向の引張力
※2 ディンプル
切削成形したくぼみ(凹面)のこと