スカートサクションとは?
基礎頂版から下方に伸びた円筒形の壁(スカート)を海底地盤中に貫入して安定性を確保する、新形式の海上基礎です。
スカートの貫入には、自重とバラスト(重し)を活用するほか、スカートと海底地盤面で囲まれた密閉空間(コンパートメント)の水をポンプで排水し、水圧の低減(サクション)によって得られる荷重を有効に活用します。
お客様のメリット
1 供用中の沈下対策が不要
- 施工中に、供用時よりも大きな荷重をサクションで事前載荷できるため、供用中の沈下を最小限に抑えられます。
- 根入れし、密閉された基礎では、急激な引き抜き荷重に抵抗する逆サクション(引き抜き抵抗)が生じるとともに、前面地盤の受働抵抗が生じます。
2 基礎のコンパクト化が可能
- サクションに用いるのはポンプと周囲の海水だけで、騒音を伴う打撃や振動がありません。
- スカートは安定上必要な支持地盤まで貫入させるため、表層地盤が軟弱でも改良や浚渫は不要です。
3 周囲の環境を保全
- 基礎は陸上ヤードやドックなどで構築し、現地まで運搬されます。基礎の据付作業はスカート貫入だけなので、例えば防衝工の据え付けが2日間で完了するなど、船舶の航行に及ぼす影響もわずかです。
4 短時間で基礎が出現