気泡削孔システムとは?
トンネルの発破孔、ロックボルト孔、AGF工法*などの施工では、摩擦低減と冷却のため加水しながらドリルジャンボで削孔します。 その際に、地山が不良な状態で加水すると、吸水膨張などによる地山のさらなる軟弱化や、洗掘による孔荒れを起こす原因となります。
気泡削孔システムは、削孔水ではなく、地山に浸透しにくい気泡を使うことで、地山の劣化や孔荒れなどを防ぐ技術です
* 注入式長尺鋼管先受工法の略称。トンネルの外周部へ定間隔でパイプを打ち込み、薬液を注入して地盤を固める補助工法
お客様のメリット
1 地山の劣化を防ぎます
- 使用水量が3分の1~2分の1に低減され、水による地山の劣化を防止できます。水で劣化しやすい切羽では、削孔中の岩塊の滑落防止に効果的です。
- 気泡は地山に浸透しにくいので孔荒れを防止します。そのため、ロックボルトなどを確実に定着させることができます。
- 削孔時の排泥水が脚部や路盤に流出しないため、泥濘(ぬかるみ)を防止できます。
2 簡易な設備でコストダウン
- 低圧の気泡溶液供給装置をジャンボに搭載するだけで実施でき、溶液は安価な起泡材(界面活性剤)を用いるので、発泡後に圧送供給する技術に比べて経済的です。
3 土中で無機化。環境に優しい技術です
- 起泡材はアニオン系の界面活性剤で、土中では短時間で無機化するため、特別な環境対策は必要ありません。