コンクリートなどを運搬するタワークレーンが自然の中で活躍しています
浅川ダムは、信濃川水系浅川の長野市大字一ノ瀬地先に建設を進めているコンクリートダムです。洪水調整を行い、下流域での洪水被害を防止することを目的としており、流水型(穴開き)ダム(※1)であることが特徴です。
浅川ダム建設工事では周辺環境にも配慮して、主にコンクリートなどを運搬する設備としてタワークレーンを用いています。
※1 通常時は流水の貯留を行わず川に水が流れ、洪水時のみ一時的に水をためて洪水調整するダム。
ダム用タワークレーンの特徴
タワークレーンの作業半径が大きいことが特徴です
ダム全体をカバーしてコンクリートを打設(だせつ)できるように、いかに広範囲に運搬することができるのかが求められています。
(注)大林組の建築現場でよく使用しているタワークレーンの吊り能力は720tm(トンメートル)(※2)で22.5mの作業半径なら一度に32tの吊り荷を揚げられる力を備えています。
※2 720tm ÷ 22.5m =32t
生物多様性の保全や環境への配慮
タワークレーンの塗装色に茶色を使用
大林組のタワークレーンの色は色鮮やかでインパクトのある「パッションオレンジ色」を通常使用しますが、猛禽類などの動物の警戒色(赤、黄など)を避けることや自然景観との調和といった周辺環境への配慮のため特別に茶色を採用しました。
ジブ(腕)の色にも塗装色に茶色を使用
航空法でジブ(腕)の塗装には使う色と塗り方の決まりがあり、先端から黄赤と白の順に交互7等分に塗色することになっていますが、上記理由から航空局に申請をして茶色に塗色しました。