津波・高波から港内と街を守るために
直立浮上式防波堤
防波堤の建設が困難だった航路部にも設置できます
直立浮上式防波堤とは?
津波・高波が来襲したときなどの異常時にだけ、海底から鋼管が浮上する可動式防波堤です。
海底に壁状に設置した下部鋼管の中に、それより直径の小さい上部鋼管が格納されています。
津波・高波のときに送気管から上部鋼管内部に空気を送り込むと、浮力で上部鋼管が海面上に浮上する仕組みです。また、排気すると浮力が小さくなり、上部鋼管が海底へと沈降していきます。
上部鋼管が浮上して防波堤を形成する様子を動画でご覧ください
※画面の再生ボタンを押すと開始します(動画再生時間:46秒)
海底に設置された下部鋼管と、その内側に挿入された上部鋼管(桃色)との二重構造になっています。津波・高波のときには、陸上の送気設備から送気管を通して上部鋼管内部に空気が送り込まれます。浮力により海面に上がった上部鋼管が防波堤を形成します
お客様のメリット
短い時間で確実に、防波堤が姿を現します
- 抵抗の小さい垂直浮上式と有効重量を低減した鋼管構造の採用により、数分程度で確実に浮上します。緊急時にも安心な技術です。
優れた防御機能で、港内や街への被害を抑えます
- 浮上した鋼管と鋼管に隙間ができるが、津波・高波に対して約70%の波高をカットし、被害を防止します。
航路部に防波堤を設置できます
- 波の侵入口である航路部に防波堤を設置できます。
- 平常時は海底に格納されているので、船舶の航行を妨げません。
維持管理の手間がかかりません
- 海底に格納されているため地震に強い構造物です。
- 下部鋼管内部の海水は新鮮な外海水と交換されないので、鋼材の腐食・劣化も極めて少なくなります。
※ 直立浮上式防波堤は旧(独)港湾空港技術研究所と民間4社の共同開発です
【実績・適用例】
国土交通省近畿地方整備局 1件