株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、大林組技術研究所(東京都清瀬市)本館テクノステーション(以下 テクノステーション)において、国内初のソースZEB(※1)化への工事を完了しました。
経済産業省の「エネルギー基本計画」(2010年6月閣議決定)において「ビル等の建築物については、2020年までに新築公共建築物等でZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)を実現し、2030年までに新築建築物の平均でZEBを実現することを目指す。」とされており、世界的にも同様の取り組みが進んでいます。
大林組はZEBへ先進的に取り組むため、最新の環境技術と省エネ技術を導入し、テクノステーションを2010年9月末に完成させました。2011年度には、CO2排出量を東京都の一般的なオフィスビルに比べて約57%削減し、残存量についてはカーボンクレジットを利用することで、トータルの排出量をゼロとする本格的なエミッションZEB(※2)を達成しています。以後、高効率な省エネ設備機器の導入や運用改善を重ねて、2012、2013年度はCO2排出量を実質で約65%削減(国内最高水準)しました。また、テクノステーションは、CASBEE新築および既存-Sクラス、LEED-EBOM-Platinumを取得しており、いずれも国内最高得点で認証されています。
2014年3月、テクノステーションでは再生可能エネルギー発電設備の追加導入をはじめとしたソースZEB化工事が完了しました。今後、省エネ化や運用改善による消費エネルギーの削減量は維持しながら、それ以外の残りの消費量すべてを施設内の再生可能エネルギー発電量で相殺し、年間のエネルギー収支をゼロにします。これにより2014年度には、エネルギー収支ゼロのソースZEBを達成する見込みです。テクノステーションのように、常時約200人の研究者が活発に交流している大規模建物での本格的なソースZEB化は国内初です。海外においても、ZEB化された建物の事例は、使用期間が限定されていたり小規模で居住者の少ない施設が大半を占めているため、本件は先進的な事例となります。
今回のソースZEB化で追加導入した主な手法は以下のとおりです。
- 空調・給排水・照明機器の制御の改善と高効率化
- コージェネレーション排熱の有効利用
- 環境緑地をそのままに、敷地内建物の上部空間を利用した新たな太陽光発電設備の導入による買電量の削減
大林組は、これまで培ってきた最先端のZEB技術とノウハウの活用により、お客様の建物における省エネルギー化や環境配慮に向けたニーズへ高いパフォーマンスでお応えし、持続可能な社会の実現をめざしていきます。
以上
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大林組 CSR室広報部広報第一課
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