大形タイル調デザイン外壁「リニアートパネル™」を開発

デザイン性に優れ、剥離・剥落のない安全・安心なタイル調仕上げを安価に提供

プレスリリース

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、中低層の建築物向けに、大形タイルのようにデザイン性に優れ、しかも剥離・剥落のない外壁「リニアートパネル」を開発しました。

近年、事務所ビルや商業施設の中低層建築物の外壁には、経済性や工期短縮の面から、押出成形セメント板(以下ECP)が多く使われています。しかし、ECPに高級感のある大形タイルなどを用いた仕上げを行うためには、重量の問題で何らかの剥落防止対策を施す必要があり、たいへんな手間と大幅なコストアップとなりました。

また、2008年の建築基準法第12条定期報告制度の改正により、タイル張り外壁で懸念されるタイルの剥落防止対策として、10年ごとの全面打診検査が義務付けられたため、定期的な検査や補修のためのメンテナンスコストも必要となっています。

今回開発した「リニアートパネル」は、ECPの表面に特殊なカッターで目地溝加工を行った後、表面に大形タイル調の高耐久フッ素樹脂塗装仕上げを施し、目地溝部には、タイル用の目地モルタルを充てんすることで、大形タイル張り外壁と同様に高級感のある仕上げを実現しました。デザイン性に優れているばかりでなく、タイルの剥離・剥落の懸念がなく、安全・安心で耐久性に優れた外壁を安価で提供できます。

また、当技術は既に国内公共施設の外壁(壁面積525m2)へ採用されています。

「リニアートパネル」の主な特長は以下のとおりです。

  1. 自由な色調・割り付けによって、さまざまなデザインの外壁を実現します

    ECP表面に施す自由なカッティング(目地加工の割り付け)によって、多様なパターンの大形タイル調のデザインが可能となります。加えて、塗装色も自由に選択できるため、お客様や設計者の意図に合わせた建物の外観を自在に実現できます。

  2. 剥離・剥落のない安全・安心な大形タイル調の外壁を提供します

    タイル未使用のため、タイル張り外壁で懸念される陶片の剥離や剥落が全くありません。加えて、高耐久フッ素樹脂塗装を用いることにより、高級感を有した耐久性に優れた外壁が提供可能です。さらには、定期報告制度で義務付けられる10年ごとの全面打診検査が不要となるため、建物の長期的な維持管理コストの大幅な削減が期待できます。

  3. 40%のコストダウンと工期の短縮が可能です

    大形タイルの質感を塗装と目地モルタルで表現できるため、剥落防止対策として、大形タイルを取り付ける際には必要だった専用金具などの装備が省略でき、材料・施工コストの低減と工期の大幅な短縮が可能です。従来のECPへの大形タイル工場張りと比べて、3~4割のコストダウンを実現します。

大林組は、事務所ビルや商業施設など、中低層建築物の新築案件にデザイン性が優れ、安全・安心で耐久性に優れた外壁「リニアートパネル」を積極的に提案していきます。

リニアートパネルの外観

リニアートパネルの外観

リニアートパネルの構成

リニアートパネルの構成図

以上

この件に関するお問い合わせ先
大林組 CSR室広報部広報第一課
TEL 03-5769-1014

プレスリリースに記載している情報は、発表時のものです。