大林組は経済産業省、国土交通省、厚生労働省、文部科学省の連携で実施している第5回「ものづくり日本大賞」において、URUP(ユーラップ)工法(地上発進・地上到達するシールド工法)で内閣総理大臣賞を受賞しました。高度な技術的課題を克服し、従来にない画期的な生産技術の開発・実用化を実現させた点が評価されました。
「ものづくり日本大賞」は、日本の産業・文化の発展を支え、豊かな国民生活の形成に大きく貢献してきたものづくりを、着実に継承、発展させていくため、隔年で実施されている表彰制度です。製造や生産現場の中核を担う人や、伝統的、文化的な技術を支える人など、日本のものづくりに携わる人々の中から、特に優秀と認められる人やグループに顕彰されます。毎回、多数の応募があり、その中で特に優秀と認められるものに内閣総理大臣賞が表彰されます。
URUP工法は、シールドマシンを地上から発進し、トンネルを構築して、再び地上に到達させる国内初のシールド工法です。地上から掘削する開削工法とは異なり、シールドマシンを発進・到達させるための立坑を掘ったり、トンネルへ続く斜路を掘削したりする必要がありません。
地下を一気に掘り進めるため、工期を大幅に短縮し、騒音や振動などによる周辺環境への影響も抑制します。また、掘削土量の削減やCO2排出量の低減など、環境に優しいことも特長です。
大林組は、これからもURUP工法を国内外の都市部のシールド工事で提案し、人と環境に配慮したスピーディーな交通インフラの整備に寄与したいと考えています。今後も社会の課題を解決する新技術の開発に努め、日本の産業・文化の発展に貢献してまいります。
URUP工法の特長(従来工法との比較)
従来工法(開削工法)では、まず作業用の立坑を掘り、それらをつなぐトンネルを掘ります。また、トンネルに続く斜路も掘削するので、手間も時間もかかっていました。
URUP工法は地下を一気に掘り進めるので、従来の工法に比べて3分の1の期間で工事を完了できます。また、立坑を掘るための騒音や振動がなく、近隣への影響が少ないこともメリットです。