第18回日本免震構造協会賞において、大林組が開発した制震システムブレーキダンパーが、技術賞を受賞しました。
日本免震構造協会賞は、免震や制震技術の発展と、安全で良質な建築物の整備を目的に創設されたものです。技術賞は、免震建築物や制震建築物の設計・施工、これらにかかる装置などに関する技術の分野で優れた成果を上げた個人や団体に贈られます。
ブレーキダンパーは、強風や地震で建物が揺れたとき、走行中の車がブレーキをかけるようにステンレス板とブレーキ材の間で摩擦力が発生し、揺れのエネルギーを吸収する制震システムです。メンテナンス不要で安定した摩擦力を発揮します。
今回の受賞では、一定の締め付けを保持する皿ばねと、厳選した摩擦材を用いたことで高い性能を維持できる点、標準的なユニットの開発により適用実績を多数有する点などが高く評価されました。
ブレーキダンパーの主な適用実績
建築規模を問わず低層から高層まで適用可能であることから、ブレーキダンパーはすでに65件(うち、既存建物の耐震補強25件)に適用されています。近年、荷重制限装置や高速道路トラス橋に採用されるなどその適用範囲は広がっており、耐震性能向上が求められる社会インフラ整備にも貢献しています。
大林組はこれからも、安全・安心な暮らしを支える耐震、制震技術の開発を進めてまいります。