大林組が東京都港区に建設した「アークヒルズ 仙石山森タワー」が、2014年日本コンクリート工学会賞作品賞を受賞しました。コンクリート構造物として、その美的価値、独創性、周辺環境との調和において、技術面も含め優れていると認められました。
日本コンクリート工学会は、コンクリートに関する研究の振興、技術の向上を図ることを目的に1965(昭和40)年に設立されました。日本コンクリート工学会賞は、コンクリート工学、技術の進歩・発展に顕著に貢献した論文、報告、作品、会員に贈られます。
地上47階建てのアークヒルズ 仙石山森タワーは、上層に行くに従って四隅が弧を描くように絞られていく優美なデザイン、25階から上のオフィス部分で大空間を構成している点などが、美的価値の創造に貢献しているとされました。
建設に当たっては、事前に工場で生産されたプレキャストコンクリート(PC)部材で躯体を組み上げるLRV工法などを適用。さらに、大空間を構成するため、中心と外周の柱・梁には鉄筋コンクリートのPCを使用し、その間を21mの鉄骨の梁でつなぐ、O-RCS構法を適用しました。
安全面ではブレーキダンパーなど2種類の制振装置を適用し、長周期地震動にも対応する高い耐震性能を確保しています。
災害に強い国、豊かな暮らしや環境が維持できるサステナブルな社会を実現するために、大林組はこれからも社会基盤整備の基本材料となるコンクリート技術の発展に向け、研究開発を重ねてまいります。