社長 白石 達
東日本大震災によってお亡くなりになられた方々に慎んでお悔やみを申し上げますとともに、被害に遭われた方々に対し、心からお見舞いを申し上げます。
3年前に発生した大震災は、私たちに「国土を守る」土木の重要性と、私たちが負っているその責務の大きさを再認識させました。そして3年たった今、「建築物は人の命を守るものでなければならない」、と建築の重要性に対する思いを新たにしております。
現在、震災復興は、最新の土木技術に基づき、防潮堤の建設や盛土による土地のかさ上げ、まちの高台移転などが計画、実施されつつある段階で、まだ緒に就いたばかりといえます。被災した地域が防災機能を有するまちとして復興を遂げるまでには、まだ時間を要しますが、自然災害は各地域の防災対策を待ってくれません。
万が一、3年前と同様の津波が発生しても、大林組が手がけた建築物は、その機能が失われようとも、人命を守ることはもちろん身体に害を与えないものでなければならないと思います。逆に、どれだけデザインや性能の優れた建築物であっても、人命を守れなければ建築物としての価値がないといえます。
大林組は、その観点から、これまでも数多くの技術を開発してまいりましたが、今後、さらに「国土を守る」土木技術と「人の命を守る」建築技術の開発を加速してまいります。
東日本大震災はわが国に大きな傷痕を残しましたが、技術と知恵の結集により、必ずより良い日本へと生まれ変わるものと確信しています。そのためにも、大林組は、長年培ってきた技術にさらに磨きをかけ、社会から求められる要請にしっかりと応え、その一翼を担ってまいります。
以 上