大林組は、宮城県の災害廃棄物処理施設(亘理処理区)において、県内に今なお多く残るがれきの選別・処理業務、建設資材などの再資源化に全力で取り組んでいます。
東日本大震災では、東北3県(宮城県、福島県、岩手県)で約1,800万tのがれきが発生、そのうち1,200万tが宮城県内で発生したものです。(2012年10月末現在/参考 環境省資料)
10月25日から11月2日にかけて、大林組は亘理町内の6つの小学校の6年生、計325名を対象に現場見学会を行いました。復興へ向かう現状を次世代に伝えたい、と考え企画したものです。亘理町教育委員会からの「今しかできない有意義な経験」との後押しもあり、今回の見学会が実現しました。
児童らは、がれき処理状況をバスの中から見学した後、施設内の見学者ルームで、がれき処理の概要をまとめたDVDを鑑賞しました。毎日延べ800台のダンプカーによって搬入・搬出されるがれきがどのように処理されているかを聞き、自分たちの街に発生したがれきの量にあらためて驚いていました。また、焼却炉から有害物質を出さないようにしている工夫なども学びました。
見学の最後には、地上15mの避難やぐらの屋上に上がり、広大な施設全体と現在の亘理町の様子を視察。児童らは、復興への思いを新たにしました。
児童から寄せられた感想
煙突から放射性物質が出ないようにしていること、タイヤの洗浄、大地震が起きた時のための避難場所など、工夫がたくさんあることを知り、驚きました。
災害廃棄物は、運ばれてきてから何段階にもわたって処理していて、大変だなと思いました。また処理された災害廃棄物が再利用されることを初めて知りました。
マスクをしていると中がとても熱くて、私は外そうとしました。でも皆さんは毎日こんな思いをしていることに気付き、やっぱり外すのをやめました。この仕事をしている勇気がすごいと思います。
避難やぐらで久しぶりに亘理の海を見ることができて、良い気持ちになりました。いろいろと説明をしていただき、勉強になりました。
今までの私は片付けられたがれきをどうするのかまで、考えていませんでした。この見学をきっかけに、自分にできることを精一杯やっていきたいと思います。
大林組はこれからも、復興後の未来を担う子どもたちに、より多くの学ぶ機会を提供してまいります。