BIMによる仮想設計コンペ「Build Live CHIBA 2012」で最優秀賞

IT活用で新たな建築設計の世界に挑みます

ソリューション/テクノロジー

大林組は、BIM(Building Information Modeling)を活用して、短時間で課題の建物を設計する仮想コンペティション(競技)「Build Live CHIBA 2012」で最優秀賞を受賞しました。Build Live Tokyo 2010に続き、2度目の受賞です。

大林組のチーム「Chain-Diver」が最優秀賞を受賞

5回目となる今回は、社会人を対象とする実務クラス(48時間)3チーム、学生クラス(96時間)10チームの計13チームが参加。大林組のチーム「Chain-Diver」が最優秀賞を受賞しました

10月25日、東京・有明のTFTホールで、BIMなどの先進的なIT活用事例や、最新動向を紹介する展示会「Archi Future 2012」が開催され、そこで表彰式が行われました。

IAI日本が主催するBuild Liveは、制限時間内で、BIMを最大限活用して建築プロジェクトの課題に取り組む、参加・体験型のイベントです。多くの建設従事者に、インターネットや3D-CADといったITを活用してもらい、建築プロジェクトの新たな姿を体感してもらうため開催しています。

今回の課題は、東京湾アクアラインの千葉県側の再開発地域に、オフィスやショールームなどのモールを計画することでした。

大林組は、従来、人間の手で行っていた、最適な部屋の形状や配置の検討を、コンピューターが行うという先端的な手法に挑戦しました。コンピューターを活用した新たな試みが、普及しているBIMのさらに外側の可能性まで感じさせたことが評価され、今回の受賞となりました。

大林組は、全社でBIMの標準化を進めており、2015年度には設計・施工の建築プロジェクトの約8割にBIMを活用するようめざしています。今後もBIMを実務で活かすことで、効果的な設計提案や業務の効率化、そして品質の向上に役立てていきます。

「Information+」で提案した建物の景観

受賞したプロジェクト「Information+」で提案した建物の景観。意匠、構造、設備のデータを連携させる「フルBIM」は前回までで達成し、今回は意匠設計に特化したコンピューター活用に挑戦しました

設計者はコンピューターと対話をするように最終的な解を求めました

部屋の配置をルール化し、「発見的探索法」というプログラムを組み、コンピューターで計算。数万通りの組み合わせの中から最適な形状や配置をコンピューターが提案し、設計者はコンピューターと対話をするように最終的な解を求めました