川崎市で港町駅前マンションA棟(仮称)新築工事が起工

超高層制振構造システム「デュアル・フレーム・システム」を採用

ソリューション/テクノロジー

12月9日、川崎市川崎区で「港町駅前マンションA棟(仮称)新築工事」の安全祈願祭が執り行われました。式典には、事業主である京浜急行電鉄の石渡恒夫社長、大和ハウス工業の大野直竹副社長など約30名の関係者が参列し、平成25年2月の完成予定に向けて工事の安全を祈願しました。

京急川崎駅から1駅の港町駅前、総開発面積が約4万m2の広大な敷地では、「(仮称)川崎港町タワーマンションプロジェクト」が進められています。総戸数が約1,400戸のトリプルタワー(A・B・C棟)を建設する大規模計画です。今回はその第一弾として、地上29階、456戸のタワーマンションA棟「Riverie(リヴァリエ) エアリータワー」を、大林組が設計・施工します。

A棟では、地震や強風による建物の揺れを軽減するため、超高層制振構造システム「デュアル・フレーム・システム(以下、DFS)」を採用しています。一つの建物の中に二つの構造体(建物の中央に構築した固い心棒と、その外周に配置した柔構造の建物)を造り、オイルダンパーで連結するシステムです。

地震や強風のとき、互いに分離する二つの構造体はそれぞれ固さが異なるため、揺れ方に差が生じます。この違いを利用してダンパーが地震エネルギーを効果的に吸収し、高い制振性能を発揮します。
同じ規模の一般的なビルと比べ、地震力(地震時に建物に加わる水平力)を3分の1程度に低減できるほか、地震時に住居部分にかかる力が低減されるため、自由な住戸プランも可能になります。

大林組は、高い制振性能と快適な居住空間を実現するDFSなどの技術を活かし、関係者のご期待に応えられるよう、安全に工事を進めてまいります。

「鍬入れの儀」を行う大林組社長の白石達

「鍬入れの儀」を行う大林組社長の白石達。式後の挨拶では「技術と経験を存分に発揮し、万全な安全・品質管理でご負託にお応えします」と述べました

(仮称)川崎港町タワーマンションプロジェクトの完成予想図

(仮称)川崎港町タワーマンションプロジェクトの完成予想図。右から、A棟「Riverie(リヴァリエ) エアリータワー」、B棟、C棟(B、C棟は建築確認未取得)