BIMによる仮想設計コンペ「Build Live Tokyo 2010」で最優秀賞

建築分野の最新ITソリューションが集まる「Archi Future 2010」で発表

サステナビリティ

10月28日(木)、東京・有明のTFTホールで、BIM(ビム:Building Information Model)などの先進的なIT活用事例を紹介する「Archi Future 2010」が開催されました。建築家による基調講演や事例セミナー、最新ソリューションの展示などを通じて、設計者や技術者などへ建築の新しい可能性や方向性を示すイベントです。

BIMは、建設プロジェクトにおいて、建物の形態情報だけでなく、材料や重量などの仕様情報も加えた3次元の建物モデルを活用することです。計画から設計、施工管理、維持管理までのすべての情報やプロセスが「見える化」できるため、早い段階から発注者、設計者、施工者が情報を共有しながらプロジェクトを進められるメリットがあります。

Archi Future 2010では、BIMを使って制限時間内に建築プロジェクトの課題を競い合う「Build Live Tokyo 2010」の表彰式も開催されました。

Build Live Tokyoはインターネット上で行う仮想設計コンペティションで、実務者クラス(48時間)と学生クラス(96時間)合わせて20チームがエントリーし、課題である「メディア芸術センター」に挑戦。大林組の作品は「2次元CADの域を超え、3次元ツールのBIMならではの提案が他作品との差だった。建築の新しい次元を切り開く可能性を示した」と評価され、最優秀賞を受賞しました。

大林組の提案作品「風景とデジタル」から

大林組の提案作品「風景とデジタル」から

大林組では、10年近く前からBIMに注目し、今年4月には建築本部にBIM推進室を設置するなど、全社へのBIMの普及・推進を進めています。お客様のBIMへの意識が高まっているなか、今後もBIMの高度利用により、効果的な設計提案や業務の効率化、そして品質の向上に役立てていきます。

表彰式

Build Live Tokyoで最優秀賞を受賞した「風景とデジタル」プロジェクトは、独自の演算方法を建物形状や周辺環境シミュレーションに活かすなど、BIM活用による新たな建築の可能性を提案しました

事例セミナーではタワー建設でのBIM活用などを紹介

「スマート・コンストラクションへの挑戦」と題した事例セミナーでは、タワー建設でのBIM活用、生産設計に活かす3Dデジタル総合図、スマートフォンを利用した建物の運用支援などを、大林組の社員が紹介しました