株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、既存建物を省エネリニューアルで「デザイン性だけでなく機能性も優れた効率的で若々しい建物」に甦らせるため、最適な省エネ手法を提案する総合評価ソフト「エコナビ®(リニューアル建築版)」を開発しました。すでに1998年から、新築建物を対象とした省エネビル総合評価システム「エコナビ® 」を開発し運用しておりますが、今回開発した「エコナビ®(リニューアル建築版)」は、特に既存建物のリニューアルにおいて、CO2削減効果と経済性に優れた省エネ提案を行うための機能を強化したものです。
近年、建物の長寿命化、安全性・快適性の向上、環境への配慮、情報化など、資産価値を高めるためのリニューアルが求められています。また、改正省エネルギー法への対応や経費削減などから、環境、特にCO2排出に配慮しつつ建物を効率的に管理運用したいという企業や自治体のニーズが高まっています。
一方、最近の空調熱源機器や照明器具の省エネ性能向上はめざましく、20年前に比べ、空調熱源機器で最大40%の省エネ、照明器具で約25%の省エネが達成されています。すなわち、築20年を経過した建物は、こうした機器を更新するだけで大幅な省エネ改善が可能です。このような築20年を経過した業務用ビルは、業務用ビル全体の約50%を占めると見込まれ、省エネリニューアルの市場として期待されています。
これらのニーズを満たすリニューアルをより経済的に行うためには、省エネリニューアルを行った時のCO2削減効果と経済性との関係を精度よく予測する必要があります。
「エコナビ®(リニューアル建築版)」は、これまで新築ビルへの具体的な省エネ提案に活用されてきた従来型の「エコナビ® 」で蓄積されたノウハウと実績を引き継ぎ、リニューアル工事についても数多くある省エネ手法の効果と経済性との関係を高精度にシミュレーションすることで、最適な手法やその組み合わせを選択できるシステムです。
「エコナビ®(リニューアル建築版)」の特長は次のとおりです。
- CO2削減効果と経済性において、最適な省エネ手法の組み合わせの提案が可能
リニューアル計画に合ったさまざまな省エネ手法やその組み合わせの効果と経済性との関係をシミュレーションします。操作性が良くシミュレーション結果も短時間で得られるため、種々の組み合わせによる結果の確認を繰り返し行なうことができ、最適な省エネ手法の組み合わせを具体的に提案できます。
- 建物の実態に即した高精度な省エネ効果予測が可能
はじめに、既存建物の建物条件や運転条件を入力し、エネルギー消費量や消費パターンが既存建物に合うようにシミュレーションモデルを作成し、現状を把握します。つぎに、省エネ手法を採用した場合のリニューアル後の建物のシミュレーションモデルを作成し、その効果を定量的に算出します。理論値ではなく、既存建物の実績データに基づいて省エネ手法の効果をシミュレーションしますので、より精度の高い予測結果を提示することができます。
大林組は、今後、リニューアル計画に「エコナビ®(リニューアル建築版)」を積極的に活用し、お客様のニーズに合わせながら、環境性能と経済性を両立させる最適な省エネ提案を行っていきます。
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大林組 CSR室広報部広報第一課
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