作業員の技能や就労履歴を記録・管理するICカードを実証実験

企業の枠を超えた取り組みで本格導入をめざしています

サステナビリティ

竹中工務店や大林組、鹿島建設、清水建設、三井住友建設などのゼネコン(総合建設会社)5社を中心に構成する「就労履歴管理制度研究会」は、建設現場の作業員が持つ技能や就労履歴を記録・管理できるICカード「建設共通パス」を2012年に本格的に導入すると発表しました。

建設共通パスは、従来は各ゼネコンや現場ごとに管理していた作業員情報を、共通のデータベースで一元的に管理し、参加企業の複数の現場で活用できるものです。作業員が現場に出入りする際の通行パスとなるほか、退職金制度との連携や労務管理の事務手続きの軽減にもつながります。
また、作業員の就労履歴や保有資格が明確になることで、優秀な作業員のキャリアパス形成につながることが期待されています。

今月から4つの現場で100名の作業員を対象に実証実験を始めており、1月25日には、大林組が施工中の(仮称)NEC玉川ソリューションセンター建設工事の現場で公開されました。
来年度以降はシステムの実現に向けてさらに活動を進めるとともに、他のゼネコンにも参加を呼びかけて建設業界共通のシステムをめざす予定です。

研究会は国土交通省の「建設技能者確保・育成モデル事業」に採択され、東京大学や芝浦工業大学の学識者、日本建設業団体連合会、建設産業専門団体連合会なども参加しています

ICカードを入退場ゲートに設置したリーダーにかざすと、その履歴がデータセンターに送信されます