受刑者による盲導犬育成、涙の修了式

島根あさひ社会復帰促進センターにおける受刑者教育プログラム

サステナビリティ

大林組は、PFI事業(民間資本を活用した社会資本整備)として、島根県浜田市の刑務所「島根あさひ社会復帰促進センター」の整備・運営に携わっています。

島根あさひ社会復帰促進センターでは、財団法人日本盲導犬協会ならびに法務省矯正局と協働で、昨年4月から、受刑者が盲導犬候補の子犬を育てる「島根あさひ盲導犬パピープロジェクト」を進めてきました。受刑者が「役に立つ喜び」や「達成する喜び」を感じ、社会復帰につなげる教育プログラムです。動物を介在したプログラムとしては日本初で、受刑者たちは地域ボランティアと協力しながら、餌やりやしつけ、散歩など子犬の世話をしています。

1月18日には、約10ヵ月の飼育期間を終えた子犬3頭を日本盲導犬協会に引き渡す第1期修了式がありました。12人の受刑者が寝食を共にして育ててきた3頭の子犬は、1歳になって25~30キロにまで成長。担当した受刑者には、犬の写真が入った修了証が渡されました。3頭の犬が飼育員に連れられて収容棟を出ると、受刑者たちは共に歩んできた日々を思い出し、涙を浮かべて別れを惜しんでいました。

大林組は、今後も盲導犬パピープロジェクトを通じて盲導犬育成事業に寄与するとともに、受刑者の心のつながりを広げ、より良い社会づくりに貢献してまいります。

愛情を注いで育てた犬との別れを惜しむ受刑者
(撮影:大塚敦子氏)