大林組は、建物の揺れを地面の揺れの1/50に低減できる世界初のスーパーアクティブ制震『ラピュタ2D』を開発し、当社技術研究所(東京都清瀬市)に建設する新本館に適用します。
今回開発したスーパーアクティブ制震『ラピュタ2D』は、積層ゴムに加えて設置されたアクチュエータ(加力装置)で建物自体をすばやく動かして地震の揺れを打ち消します。建物と地面に設置したセンサーで地震力を感知し、コンピュータで最適な制御力を求め、アクチュエータに指令を出します。その結果、地面の揺れに影響されず、言わば建物が空中に静止するかのような状態を実現することができます。
従来の免震システムでは、概ね地面の揺れの1/3から1/5までに建物の揺れを低減することが可能でしたが、スーパーアクティブ制震『ラピュタ2D』では、1/30から1/50まで低減することが可能となります。当システムを組み込んだ建物模型による性能検証実験では、震度5強の地震の揺れを加えましたが、模型の上に立てた鉛筆が倒れないなど、これまでの免震システムをはるかに超えた高い性能を確認しました。
大林組では、技術研究所に建設する新本館を高い事業継続能力を持つモデルビルとして位置づけており、今回開発した当システムを適用することで、世界初の地震でも揺れないビルを作ります。また、実際の地震に対する効果を確認するために、この高い制震性能の実証データを蓄積し、顧客への建物の免震・制震技術の適用に活かしていきます。
地震時でも建物を継続使用できるスーパーアクティブ制震『ラピュタ2D』を適用することにより、安全・安心を提供し、企業の事業継続や災害復旧拠点の機能維持に貢献できると期待しています。
以上
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