省エネ型冷熱源システム「高温冷水システム」を採用した第1号プロジェクトが完成

消費エネルギー、CO2排出量、ランニングコストの大幅な削減を実現

プレスリリース

大林組は、半導体や電子部品工場、FPD(※1)工場向けに開発した、省エネ型冷熱源システム「高温冷水システム」(特許出願済)を採用する第1号プロジェクトを完成させました。
当プロジェクトは、ベトナムの工業団地内に立地する日系企業の電子部品製造工場で、本年1月に着工し、8月末には完成の上、9月から生産が開始されています。延べ床面積約11,000m2の工場全体に本システムを採用しています。大林組は、半導体や電子部品工場、FPD工場向けに開発した、省エネ型冷熱源システム「高温冷水システム」(特許出願済)を採用する第1号プロジェクトを完成させました。

電力エネルギー等を多量に消費する半導体や電子部品工場、FPD工場等の冷水供給は、外調機・ドライコイル(※2)・生産設備など、装置毎に7℃・12℃・23℃と必要な温度が異なるにも拘らず、一般的に最も低い温度7℃に合わせて冷水を作り、工場全体に供給していたため、制御装置の運転や冷水の送水に無駄がありました。

「高温冷水システム」は、工場全体に供給する冷水を12℃と高温に設定し、また、7℃の冷水を必要とする一部の装置には、追加冷却対策を施すことによって、冷凍機の運転効率を大幅に向上させるため、消費エネルギーやCO2排出量、ランニングコストを大幅に削減することが可能となります。

今回採用した「高温冷水システム」と従来型のシステムを比較した場合、本工場での試算では

1.年間消費エネルギー:約11%削減
2.熱源運転に関るランニングコスト:約11%削減
3.CO2排出量:約480トン削減
       (年間約5,470トンから約4,990トン)  

と大幅な省エネルギー効果を実現することが可能となります。
大林組は今後とも、半導体工場等のエネルギー多消費型工場の省エネ化を実現する手法の一つとして、省エネ熱源システム「高温冷水システム」を積極的に提案していきます。

※1 FPD:フラット・パネル・ディスプレイ
※2 ドライコイル:クリーンルーム室内の発熱を除去するための、結露水が出ない冷房装置


高温冷水システム

以上

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大林組 東京本社 広報室 企画・報道・IRグループ
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