大林組、三菱樹脂、三菱マテリアルは共同で、山岳トンネル施工時に地山の崩壊を防止するために用いる補助工法である注入式長尺鋼管先受工法(AGF工法*)において、植物由来の生分解性パイプを使用した環境配慮型の工法を開発しました。 現在、北海道のトンネル工事において、この生分解性パイプを用いたAGF工法の試験施工を行っております。 近年、山岳トンネルの工事において、坑口部や低土被り部など地山の弱層部の崩壊を防止し、施工の安全性を確保するための補助工法として、パイプを打設して薬液を注入することで地盤を固めるAGF工法が広く用いられています。同工法のうち、最近多く採用されている無拡幅方式では、薬液注入のために打設したパイプが坑内に飛び出すため、トンネル掘削時にパイプの切断・撤去が必要となります。従来使用していた鋼管や塩化ビニル管の場合、切断・撤去された端末管の多くは産業廃棄物となっていました。 今回の工法は、切断・撤去される塩化ビニル管を植物由来の生分解性パイプに切り替えることで、より環境に配慮した工法となっています。生分解性パイプは、微生物によって分解される特性を持つため、工事現場内で分解処理を行えば、産業廃棄物の発生を抑えることが可能になります。 開発にあたり、大林組と三菱マテリアルは、AGF工法に生分解性パイプを適用させるためのシステムの設計や、施工段階での強度等の実際に適応する際の必要条件の提言を行いました。また、三菱樹脂は、独自の材料設計技術によって、AGF工法のパイプ打設作業に耐えられる強度の生分解性パイプを開発しました。 今回採用した生分解性パイプは、トウモロコシ由来の植物原料プラスチックを主原料としています。従来の化石原料を使用した塩化ビニル管と比較して、枯渇性資源の使用量削減につながるだけではなく、二酸化炭素排出量の抑制にも効果があり、また、微生物の働きによって分解され土に還る生分解性も有しているため、様々な面で環境に配慮された工法と言えます。 大林組、三菱樹脂、三菱マテリアルは、今後も環境にやさしい技術を積極的に提案していきます。 <AGF工法に採用した植物由来の生分解性パイプの特長>
株式会社大林組 本社:東京都港区 社長:白石 達 三菱樹脂株式会社 本社:東京都千代田区 社長:神尾 章 三菱マテリアル株式会社 本社:東京都千代田区 社長:井手 明彦 以上
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■この件に関するお問い合わせ先 大林組 東京本社 広報室 企画・報道・IRグループ 東京都港区港南2-15-2 品川インターシティB棟 TEL 03-5769-1014 |
植物由来の樹脂パイプを使用した環境配慮型の工法を開発
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プレスリリース