企業の事業継続マネジメント(BCM)の達成度を簡易に診断

事業継続に向けた取組状況を「BCM達成度診断システム」で評価します

プレスリリース

大林組は、企業の事業継続マネジメント(BCM:Business Continuity Management)を支援するためのツールとして、「BCM達成度診断システム」を開発しました。このシステムを活用して、企業の被災時における事業継続に向けた取組状況の達成度を短時間で簡易に評価することができます。

近年、大規模な地震や風水害などの災害が全国で多発していることから、災害発生時に事業を継続させるための計画であるBCP(Business Continuity Plan)や、事業を継続するための経営管理手法であるBCMに対する意識が高まっています。最近では、内閣府が「事業継続ガイドライン」を公表し、BCPの策定を推進していることなどから、生産施設を保有する製造業はもちろん、多くの企業が災害時の事業継続を重要視するようになりました。
しかしながら、具体的にどのように取り組めば良いか情報が不足していたり、自社のBCMが実効性のあるものかを客観的に判断するツールがなかったため、自社の事業継続に向けた取り組みがどの程度まで進んでいるかを把握することが困難な状況にありました。

大林組が開発した「BCM達成度診断システム」は、事業継続するうえで必要となる人員や体制、BCPの策定状況や実施・運用状況、教育や訓練の実施など約50項目のチェックリストを用いて診断することにより、BCMの達成度がレーダーチャートや棒グラフで分かりやすく出力されるシステムです。

「BCM達成度診断システム」の特長は次のとおりです。
  1. BCMサイクルから見た達成度を提示

    BCMでは、下図のように基本方針の策定からリスクの分析、BCPの策定、対策の実施・運用、教育・訓練を経て継続的に改善するというBCMサイクルが重要となります。
    当システムでは、BCMサイクルにおける各フェーズの取組み状況について、3段階で結果が表示されます。
    その結果、どのフェーズを重点的に改善すべきか明らかにできます。


  2. BCMを支える経営資源の整備状況を提示

    BCMを推進するうえで、必要とされる経営資源などの整備状況が評価できます。
    具体的には、組織運営、情報のバックアップ、施設・設備の補強、財務手当て、分析と戦略などの達成度を明らかにします。
    その結果、どの経営資源に対してどのような対策を講じればよいか、またどの部署が対応すべきかを明らかにできます。

    経営資源などの整備状況の評価

  3. 防災対策からBCM策定へのレベルアップを支援

    当システムは、現状の防災対策も診断できるので、BCMに取り組んでいない企業であっても、既存の経営資源を生かしながらBCMにレベルアップするための方法を明らかにします。

今後、大林組は「BCM達成度診断システム」を、BCPの策定やBCMの運用を支援するためのツールとして提案するとともに、新築やリニューアル工事、および災害リスク評価などの提案時にも活用していきます。

以上

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大林組 東京本社 広報室 企画・報道・IRグループ
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