京都 東本願寺をすっぽりと覆う仮設の大屋根を建設中

御影堂を改修するため、高さ51mの素屋根をスライド工法で架設します

プレスリリース

大林組は、京都市下京区の東本願寺で、御影堂を修復するための仮設の大屋根を建設しています。
東本願寺は、1602年(慶長7年)に徳川家康より京都六条に敷地の寄進を受けて建立されたもので、1603年に阿弥陀堂、1604年御影堂が竣工しました。同寺院の御影堂は、宗祖親鸞聖人の御真影を安置する仏堂で、高さ38m、建築面積4,408m2にのぼる世界最大規模の木造建築物です。これまで4度の火災に遭い、現在の建物は、1895(明治28)年に再建(さいこん)されました。
御影堂の修復工事は、2011年に親鸞聖人750回忌を迎えることから、その特別記念事業として実施されるものです。今回の工事は、修復作業を安全かつ効率的に進めるために、御影堂全体を高さ49m(最高高さ51m)の仮設の屋根ですっぽりと覆うものです。
この巨大な素屋根は、「スライド工法」という工法を用いて設置します。この工法は、建物の隣接地で屋根を組み立て、その屋根を建物に沿って敷設したレール上をスライドさせて建物の上に運ぶというものです。屋根は7つのブロックに分け、1ブロックずつ組み立てて、レール上を牽引し、順次スライドさせていきます。
この工法を用いることで、御影堂上空での鉄骨組立工事を無くすことができ、建物を損傷するリスクを回避することができます。また、素屋根の組み立て場所を一ヵ所に集中させることで、一般参拝者への工事の影響を最小限に抑えます。第1回目のスライドは、7月29日に実施し、今回は第3回目のスライドとなります。すべてのブロックが組み上がるのは11月20日頃になる見込みです。
素屋根工事の施工が終った後は、いよいよ御影堂の修復が行われ、2008年末には美しい木造建築がよみがえります。

【工事概要】
1.工事名称:真宗本廟両堂等御修復 御影堂仮設素屋根工事
2.発 注 者:宗教法人 真宗大谷派(東本願寺)
3.基本設計・実施設計監修・監理:株式会社 日建設計
4.実施設計・施工:株式会社 大林組
5.構造・規模:素屋根/鉄骨造地上3階、延床面積16,989m2、最高高さ51m
6.工  期:平成16年2月~平成16年12月末予定(仮設素屋根工事)


以上

■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室 企画・報道・IRグループ
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