京都エコエネルギープロジェクトのバイオガス発電施設が起工

プレスリリース

大林組は、京都府などが進める京都エコエネルギープロジェクト(通称:KEEP/キープ)の一環として、バイオガス発電施設の建設プロジェクトに参画しています。同施設は、食品工場から出る食品加工残さなどの未利用有機物をメタン発酵処理し、発生したガスを利用して発電するものです。このたび、建設地となる京都府京丹後市弥栄町で安全祈願祭を執り行い、工事に着手しました。

近年、環境への配慮から自然エネルギーに注目が集まっており、各地で太陽光発電や風力発電の導入が進んでいます。1997年の地球温暖化防止京都会議(COP3)で、日本の温室効果ガス排出量を2008年から2012年までに1990年比で6%削減(平均値)するという目標が立てられており、地球温暖化防止への様々な取り組みが行われています。
KEEPは、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)の委託事業「新エネルギー等地域集中実証研究」の一つとして、弊社と、京都府、京丹後市、富士電機システムズ(株)、アミタ(株)、日新電機(株)、(株)野村総合研究所とが共同で実施するプロジェクトです。自然エネルギーである太陽光発電や風力発電と、その他の新エネルギーを組み合わせ、安定的に電力を供給するための実証研究を行います。太陽光発電や風力発電は天候や時間帯によって発電量が大きく変化するので、比較的安定した電力供給が可能なバイオガス発電を組み合わせることで、電力需要に合わせ、同時間帯に同量の電力を供給することができるシステムを目指します。また、安定的な電力供給を行うことで、周辺の電力系統に極力影響を与えない仕組みを構築していきます。

当社はこれまでも、京都府船井郡八木町で八木バイオエコロジーセンターを設計・施工してきました。同センターは、家畜のふん尿や食品残さを発酵させて得られるバイオガスを利用して電気や熱をつくる施設です。ガスを発生させた後の発酵残さは、肥料として再利用するなど、環境に配慮した循環型システムを実現しています。
今回、京丹後市に建設する施設は、ふん尿よりもガスが多く発生する未利用有機物を利用したバイオガス発電施設です。食品工場から出る未利用有機物を、BIMA(ビマ)と呼ばれるメタン発酵槽に一日あたり64t程度投入し発酵させます。BIMAで発生したガスをガスエンジン式発電機と燃料電池に送り、最大650kWの発電を行う予定です。
バイオガス発電施設を建設した後、約3年の研究期間中はアミタが施設の運転・管理を行い、大林組は技術的な操業指導を行います。

大林組は今後も、バイオガスエネルギーをはじめとする、新エネルギーや自然エネルギーの発電施設の開発を行い、環境に配慮した循環型システムを提案していきます。

【工事概要】

工事名称 :京都エコエネルギープロジェクト バイオガス発電施設工事
設  計 :(株)大林組(但し燃料電池部分はアミタ(株))
施  工 :(株)大林組(但し燃料電池部分はアミタ(株))
規模 ・概要 :敷地面積9,800m2、延べ床面積3,930m2
主要設備 :受入設備(受入ホッパー、破砕機、異物分離機、原水槽)
メタン発酵槽設備(BIMA発酵槽2,300m3
ガス貯留設備(吊下げ型ガスバック3,000m3
ガスエンジン式発電機400kW(80kW×5台)
溶融炭酸塩形燃料電池250kW (1台)
付属設備(脱臭設備、排水処理設備)
工  期 :平成16年8月~平成17年9月末予定


以上

■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室 企画・報道・IRグループ
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