日本最大のクローズドシステム処分場を建設中

地域住民に安心感を与えるクリーンな次世代型の処分場が臼杵市に誕生します

プレスリリース

大林組は、一般廃棄物処分場に屋根を付け、雨や雪・風などの外部要因から廃棄物を遮断することにより、廃棄物の流出や飛散・臭気の拡散を防ぐことができるさまざまなタイプのクローズドシステム処分場を提案しています。
このたび、大分県臼杵市において、クローズドシステム処分場としては国内最大となる一般廃棄物処分場の建設に着手しました。近隣住民に安心感を与えるクリーンな処分場の完成を目指します。

近年、ダイオキシン類を含む浸出水の漏洩による地下水汚染問題など、最終処分場をめぐるトラブルが増加し、地域住民は安全性と信頼性に疑問を抱いており、新規の処分場の確保が難しくなってきています。このような状況から、住民の不安を払拭し、地域社会に受け入れられ、周辺環境とも融和するような新しい最終処分場の建設が求められています。

クローズドシステム処分場は、屋根、床などを設置し、管理された閉鎖空間内で受け入れた廃棄物の環境負荷を低減するよう処理・保管する施設です。従来のオープン型に比べ、周辺環境と調和し、廃棄物の飛散・流出や臭気の拡散を防ぐことができるのでクリーンな処分場です。降雨、降雪に左右されず、浸出水がほとんど発生しないので、地下水汚染の問題もなく、自治体の管理も容易で地域住民の信頼にも応える施設です。
今回建設を開始した臼杵市一般廃棄物最終処分場整備工事計画は、@既設処分場の埋立完了に伴う最終整備と、A国内最大のクローズドシステムによる一般廃棄物最終処分場、B粗大ごみの処理施設の建設を行うものです。なかでも新設する一般廃棄物最終処分場は、幅45m、長さ186mの巨大な屋根を持つ、容積71,000m3のクローズドシステム処分場で、いままで建設されたクローズドシステムの倍以上の規模になる国内最大の屋根付き処分場です。完成すると、約35000人の臼杵市民からのごみを受け入れることになります。
処分場の建設地の周辺は野菜畑が広がる田園地帯です。そのため、処分場から排出される浸出水は、逆浸透(※1)膜(RO膜(※2))を用いてイオンレベルで脱窒素や脱塩を行うなど、徹底的な浄化が施されます。浸出水処理排水による周辺環境への影響がなく、地域が安心して受け入れることができる処分場です。また、当処分場では作業員の安全と健康管理面から、内部環境にも配慮した処分場です。処分場の完成後は、片側から順次埋立を開始し、3分割して埋め立てが行われます。1区画の埋立が完了した時点で、建物内部を仕切り壁で仕切ることで処分場の上部をスポーツ施設や倉庫などへの利用を計画しています。

※1 逆浸透:半透膜で仕切られた容器に塩などが溶質した溶液と真水を入れると、真水が半透膜を通り溶液側に移動する浸透現象が起こる。これとは逆に溶液側に圧力を加えると、溶液中の真水が押し出される

※2 RO膜:イオンもほとんど通さない半透膜。今回採用する膜モジュール構造は、膜と膜の間に挟まれた多数の突起物を持つディスクが、原水が流れる際に乱流を発生させることで、膜表面への汚濁物質の付着を防止しています


大林組が提案するクローズドシステム処分場の特長は次の通りです。
  1. 地域住民に安心感を与えるクリーンな処分場です
    処分場全体を屋根が覆い、廃棄物の流出や飛散・臭気の拡散を防げるため、地域住民に安心感を与えるクリーンな処分場です。

  2. 自治体の管理が容易になります
    降雨や風などの自然現象に対する管理、廃棄物の安定化の管理が容易になります。

  3. 徹底的に処理水を浄化します
    処分場が降雨・降雪等の外部要因から遮断されているため、浸出水がほとんど発生せず、地下水汚染の問題もないので地域住民の信頼に応える施設です。
    今回建設を開始した臼杵市一般廃棄物処理施設では、逆浸透膜(RO膜)を用いてイオンレベルの浄化を行います。

大林組では、今後、大規模な一般廃棄物処分場が増えることが予想されるので、今回の建設を大規模クローズドシステム処分場のスタンダードモデルとして積極的に自治体等に提案し、廃棄物処分場に悩む地域住民の不安を払拭する、クリーンで安全な地域融和型の処分場を建設していきます。

以上

■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
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