大林組の開発した「ウォークスルー耐火スクリーン」が、指定性能評価機関による性能評価を受け、特定防火設備と遮煙性能を有する防火設備の大臣認定を取得しました。この認定取得により、個別性能評定による大臣認定が不要となり、設計工期の短縮や標準品生産によるコストダウンが可能となりました。新築や改修時の適用、普及が期待されます。 大臣認定は、ユニチカグラスファイバー(株)(本社:大阪市中央区、社長:木瀬公士)とユニチカ設備技術(株)(本社:京都府宇治市、社長:川上五郎)が、共同で取得したものです。 建築基準法第68条の26第1項の規定に基づく
現在、建築基準法では、火災発生時に延焼拡大を防止し、煙から人命を守るために、建物の規模や用途に応じて面積区画や竪穴区画を設けることが定められています。従来は、これらの区画毎に鋼製シャッターを設置し、必要に応じて非常出口となる防火扉をシャッターに併設していました。しかし、シャッターは、降下時に「閉じ込められてしまう」という恐怖感が生じ、防火扉の位置が分かりにくいために、逃げようとする人々がパニックを起こしやすい状況にあります。また降下時に誤ってはさまれてしまう危険性や、シャッター裏面の温度上昇による延焼拡大の危険性が指摘されています。また、建築基準法の改正に伴い、平成14年6月1日以降に着工する3階以上(住宅においては4階以上)の建築物のエレベータ前には、防火・防煙区画の設置が義務付けられる予定ですが、鋼製の防火防煙シャッターは、平面計画上のおさまりが困難である場合が多くなります。また、シャッター以外の例示仕様におけるスチールドア等の防火設備は、遮煙性能が若干が劣るという問題があります。 大林組が開発した「ウォークスルー耐火スクリーン」は、上記の課題を全て解決する画期的な人に優しい次世代の防火設備です。しかし、従来は、設置の際に個別評定による大臣認定が必要で、その取得に際しては、建物個別に性能検証等を行わなければならず、通常約2~3ヶ月の評定期間が必要でした。また、設置する規模により、50~200万円の評定手数料が設置工事費とは別に必要となっていました。 この度、「ウォークスルー耐火スクリーン」の技術供与メーカーであるユニチカグラスファイバー株式会社及びユニチカ設備技術株式会社が共同で、開口幅1,400~2,800mm、開口高さ2,000~2790mmを適用範囲とするシリカクロス製スクリーンの構造方法等の認定を取得しました。これにより、個別評定による大臣認定が不要になり、建築主事等の確認のみで建築確認申請を提出できるようになりました。また、申請手続に要する費用ならびに期間を著しく削減することが可能となり、今後一層の普及が期待できます。 「ウォークスルー耐火スクリーン」の特長は次のとおりです。
以上
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■この件に関するお問い合わせ先 大林組 東京本社 広報室企画課 東京都港区港南2-15-2 品川インターシティB棟 TEL 03-5769-1014 |
従来の金属製防火シャッターに代わる、次世代の防火設備です
新築物件だけでなく、エレベータ前の防火区画などのリニューアルにも最適です
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