日本初、ホイールローダに省燃費運転法を導入

ほぼ全ての建設機械で「省燃費運転法」実体験研修会を導入!

プレスリリース

大林組は、日本で初めて、ホイールローダに省燃費運転法を導入しました。クローラクレーン、90トン大型ダンプ、油圧ショベル、ラフテレーンクレーンに引き続き、「省燃費運転法」実体験研修会を、4月21日、コマツ(本社:東京都港区、代表者:坂根正弘)の支援を受けて、静岡県田方郡中伊豆町のコマツ・テクノセンタ(所長:宇田川章)で実施しました。

研修に参加したのは、大林組の協力会社である(株)宮本組(兵庫県姫路市、代表者:宮本茂)、ケムヤマ工業(株)(東京都中央区、代表者:煙山義昭)、松浦企業(株)(横浜市鶴見区、代表者:松浦源至朗)、(株)冨士建設(神奈川県足柄上郡中井町、代表者:文字和男)のオペレーター計5名です。

建設工事段階で排出されるCO2の約70%強は建設機械とトラック(ダンプトラック含む)によるもので、建設機械からの排出量がその半分を占めています。
建設機械から排出されるCO2の削減には、
1 燃料消費改善のための建設機械本体やエンジンの設計開発
2 建築物や構造物の設計や施工法の工夫による建設機械の有効活用
3 燃費消費率を向上させる建設機械の運転
が有効とされています。

大林組は建設段階で排出されるあらゆるCO2削減のために、業界に先がけて1999年12月からトラックやダンプトラックの省燃費運転の普及を推進し、これまでに約480名の運転者に研修を実施しましたが、平行してエンジンや駆動系統、運転方法が全く異なる大型建設機械の省燃費運転の普及への取り組みを進めています。
大型建設機械の国内における稼動台数は、概ね油圧ショベルが約68%、トラクターショベルが約16%、クレーンが約8%、ブルドーザーが約8%、その他です。
大林組は、これまでに建設機械メーカーの協力を得て、当社の建築工事での使用頻度が高いクローラクレーン、稼動台数は少ないが燃料消費量が多い90トン大型ダンプ、稼動台数としては建機の7割を占める油圧ショベル、クレーンの国内稼動台数で約半分を占めるラフテレーンクレーンの省燃費運転法を確立し導入しています。この度、ホイールローダの燃料消費率を向上させる省燃費運転法を確立し導入を開始したことで、ほぼ全ての建設機械での省燃費運転法の実体験研修会を実施する体制が整いました。

ホイールローダのオペレーターを対象とした省燃費運転研修会を実施し、研修後の日々の行動に「省燃費運転法」を取り入れることで、ホイールローダの燃料消費率の向上及びCO2排出量の削減を図ります。

今回開催した研修では、まず燃費計を取り付けたバケット容量3.4m3のホイールローダ(WA380-5)で通常の運転を行い、研修室での省燃費運転マニュアルなどによる座学研修の後、省燃費運転の実体験を行いました。実体験では掘削積込作業、走行運搬作業などを、運転効率とのバランスに注意を払いながら励行し、1人約15分の実地運転を行いました。
その結果、掘削積込作業では、作業量当たり燃費(L/ton)で平均約27%の削減、この際の所要時間は平均で約20%減少しました。また、走行運搬作業では、所要時間は平均で約12%増加しましたが、作業量当たり燃費(L/ton)では平均約13%の削減になりました。

今回の受講者5名がホイールローダで掘削積込・走行運搬作業をした場合、1台当たりの年間燃料消費量3万リットルとして換算すると、5台当たり、年間のCO2排出量で最大約80トンの削減、燃料費で約210万円の削減効果があります。

大林組では、引き続き、これまでに確立した省燃費運転法の普及をさらに図るため、工事事務所に出入りする建設機械のオペレーターやトラック、ダンプトラックの運転者を対象とした省燃費運転研修会を全国で実施します。日々の運転に省燃費運転法を取り入れることでCO2削減を推進します。
また、研修を受講したオペレーターには、修了証及び建設機械の運転台外部に張付けるマグネット式の「省燃費運転中」マークを配布し、作業を協同して行っている作業員等にも省燃費運転法の理解を求め、研修後の日々の運転において、オペレーターが円滑にCO2削減活動が行えるようにします。

これらの「省燃費運転法」の普及などの活動により、大林組では2010年までに現場から排出されるCO2の17%削減(1990年比)を目指します。

以上

■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
東京都港区港南2-15-2  品川インターシティB棟
TEL 03-5769-1014