大型建設機械の70%以上で、省燃費運転法を確立!

建機、第三弾!油圧ショベルの省燃費運転法実体験研修会を実施

プレスリリース

大林組は、クローラクレーン、90トン大型ダンプに引き続き、油圧ショベルに省燃費運転を導入します。オペレーターを対象とした「省燃費運転法」実体験研修会を、11月4日、コマツ(本社:東京都港区、代表者:坂根正弘)の支援を受けて、静岡県田方郡中伊豆町のコマツ・テクノセンタ(所長:宇田川章)で実施しました。
研修に参加したのは、大林組の協力会社である(株)大澤運送(横浜市鶴見区、代表者:大澤光弘)、(株)冨士建設(神奈川県足柄上郡中井町、代表者:文字和男)のオペレーターなど計14名です。

建設工事段階で排出されるCO2の約70%強は建設機械とトラック(ダンプトラック含む)によるもので、建設機械からの排出量がその半分を占めています。
建設機械から排出されるCO2の削減には、
1 燃料消費改善のための建設機械本体やエンジンの設計開発
2 建築物や構造物の設計や施工法の工夫による建設機械の有効活用
3 燃費消費率を向上させる建設機械の運転
が有効とされています。

大林組は建設段階で排出されるあらゆるCO2削減のために、業界に先がけて1999年12月からトラックやダンプトラックの省燃費運転の普及を推進し、これまでに約420名の運転者に研修を実施しましたが、平行してエンジンや駆動系統、運転方法が全く異なる大型建設機械の省燃費運転の普及への取り組みを進めています。
大型建設機械の国内における稼動台数は、概ね油圧ショベルが約68%、トラクターショベルが約16%、クレーンが約8%、ブルドーザーが約8%、その他です。
大林組は、これまでに建設機械メーカーの協力を得て、当社の建築工事での使用頻度が高いクローラクレーンや稼動台数は少ないが燃料消費量が多い90トン大型ダンプの省燃費運転法を確立し導入したのに続き、稼動台数としては建機の7割を占める油圧ショベルの燃料消費率を向上させる省燃費運転法を確立し、導入を開始しました。
協力会社に所属する油圧ショベルのオペレーターを対象とした省燃費運転研修会を実施し、研修後の日々の行動に「省燃費運転法」を取り入れることで、油圧ショベルの燃料消費率の向上及びCO2排出量の削減を図ります。

今回開催した研修では、まず燃費計を取付けた20トンクラスの油圧ショベル(コマツ PC200-7)で通常の運転を行い、研修室での省燃費運転マニュアルなどによる座学研修の後、省燃費運転の実体験を行いました。実体験では掘削・積込作業、走行作業などを、運転効率とのバランスに注意を払いながら励行し、1人約15分の実地運転を行いました。
その結果、掘削・積込作業では、作業量当たり燃費(L/ton)で平均約21%の削減、この際の所要時間は平均で約4%減少しました。また、走行作業では、走行距離当たり燃費(L/km)で平均約31%の削減、所要時間は平均で約30%減少しました。燃費の削減だけでなく、作業効率の向上も見られました。

今回の受講者14名が油圧ショベルで掘削・積込作業をした場合、1台当たりの年間燃料消費量3万リットルとして換算すると、約21%の燃料削減率で最大年間のCO2排出量で約230トンの削減、燃料費で約620万円の削減効果があります。

大林組では、引き続き、建設機械メーカーの協力を得て、省燃費運転法が確立されていないトラクターショベルやブルドーザーなどの建機の省燃費運転法の確立を進めると共に、これまでに確立した省燃費運転法の普及をさらに図るため、工事事務所に出入りする建設機械のオペレーターやダンプトラックの運転者を対象とした省燃費運転研修会を引き続き全国で実施します。日々の運転に省燃費運転法を取り入れることでCO2削減を推進します。
また、研修を受講したオペレーターには、修了証及び「省燃費運転中」マークに加えて、建設機械の運転台外部に張付けるマグネット式の省燃費運転の協力依頼マークを配布し、作業を協同して行っている作業員等にも省燃費運転法の理解を求め、研修後の日々の運転において、オペレーターが円滑にCO2削減活動が行えるようにします。

これらの「省燃費運転法」の普及などの活動により、大林組では2010年までに現場から排出されるCO2の17%削減を目指します。

以上


■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
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