二酸化炭素排出量を把握した他、建設廃棄物対策、グリーン調達、有害化学物質対策を重点的に取り組みました
2000年度の環境コストは247億円、「環境アニュアルレポート2001」を発行
大林組は、2000年度の環境保全活動で、「二酸化炭素排出量削減」や「建設廃棄物対策」「グリーン調達」「有害化学物質対策」の環境負荷低減活動について、重点的な取り組みを行い、これらの成果を含めた「環境アニュアルレポート2001」を発行しました。
大林組は、環境保全活動が健全な企業経営に欠かせない要素と位置づけ、事業活動がもたらす環境への負荷を極力小さくする取り組みを行ってきました。1999年、業界初の全社員を対象としたISO14001認証取得を完了するとともに、ゼロエミッションを開始したほか、建物の省エネルギーや長寿命化提案、二酸化炭素排出量削減目標の設定、環境会計を含む環境報告書の作成や、環境関連の技術開発を積極的に行ってきました。その結果、「第10回地球環境大賞・日本工業新聞社賞」を受賞しました。
大林組では、1999年度に当面の重点取り組み課題として定めた「二酸化炭素排出量の削減」「建設廃棄物対策」「グリーン調達」「有害化学物質対策」の環境負荷低減活動について、2000年度においても積極的な取り組みを行いました。「環境アニュアルレポート2001」を発行し、これらの4つの取り組み課題を軸として当社の環境保全活動状況を報告しています。
2000年度に大林組が取り組んだ重点的な環境保全活動の概要は次のとおりです。
二酸化炭素排出量(CO2)の削減
CO2削減活動の実態把握と的確な削減策の実施を図るため、建設工事段階でのCO2排出量を詳細に実数把握調査、分析しエネルギー源別に発生量を把握しました。また、環境配慮設計による削減やダンプ・トラックの省燃費運転法などを確立しました。
[2000年度の二酸化炭素削減量]
・工事段階 |
5.7万トン |
(1990年比) |
・設計段階 |
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資材選択による効果 |
1.3万トン |
(1990年比) |
運用による効果 |
33.8万トン |
(1990年比) |
・森林保全 |
0.65万トン |
建設廃棄物対策
ゼロエミッション活動を行っている4つの現場では、混合廃棄物の排出量が目標の1/10まで減少する大きな成果が得られています。また、「ゼロエミッションモデル現場」(再資源化率95%以上)を17ヵ所選定して全国水平展開を始めました。さらに、具体的数値目標として、「建築現場では混合廃棄物を10kg/m2以下(2005年度までに)」と設定しました。
[2000年度の建設廃棄物排出量]
・汚泥 |
86.0万トン/年 |
・コンクリート・アスファルト塊 |
106.3万トン/年 |
・木屑 |
3.8万トン/年 |
・混合で搬出した廃棄物 |
13.0万トン/年 |
・最終処分率 |
13.1%(汚泥除く) |
グリーン調達
環境負荷のより少ない資機材、製品、技術及び構工法の調達を図るため、建設現場にて使用される資機材については、建設資機材・製品などのグリーン調達ガイドラインを策定(2001年度から実施)しました。指定品目として13品目を定め、調達実績を把握することで、活動の向上を図ります。
今後は、グリーン調達の対象となる建設資機材の指定品目の拡大や、エコ資材の使用量の数値目標設定などより活動の向上を図ります。
[2000年度の主なグリーン調達状況]
<事務用品> |
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・再生紙 |
316万トン/年 |
<設計配慮> |
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・エコマーク商品採用件数 |
155件/年 |
・高炉セメント利用生コンクリート |
10.6万トン/年 |
・再生砕石 |
15,009m3/年 |
<建設資材> |
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・型枠用熱帯材代替量 |
89万枚/年 |
・再生生コンクリート |
5,838m3/年 |
有害化学物質対策
公開ホームページ上で手軽に最新建設資機材情報を提供・検索できるサイト「Cone」(建設資材総合カタログ)のサービスを開始し、MSDS(化学物質等安全データシート)も商品情報として一緒に掲載できる機能を追加しました。また、2000年6月に全国の機械工場にて使用している塗料の顔料を全てクロム・鉛の含まない顔料に変更し、年間5トンの有害化学物質の使用を削減することができました。
[2000年度の有害化学物質対策]
・PRTR法の対象業種としての対応 |
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・MSDSのデータ整備(公開ホームページ上での運営) |
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・有害物質(クロム・鉛) 5トン/年の削減 |
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・自社保有地の土壌健全性調査 |
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・シックハウス症候群対応 |
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環境会計
環境会計は算出過程での精度の向上を図るとともに環境省のガイドラインを基本として公表しています。
環境コストは事業内エリアコスト、上・下流コスト、管理活動コスト、 研究活動コスト、社会活動コスト、環境損傷コストの6分類で算出し、2000年度の総額は247億円(1999年度:251億円)です。
環境報告書には、以下の内容が掲載されています。
1.理念・方針
2.4つの重点取り組み課題に対する成果の概要
3.大林と環境との関わり
4.環境マネジメントシステム
5.二酸化炭素排出量削減
6.建設廃棄物対策
7.グリーン調達
8.有害化学物質対策
9.環境関連技術開発
10.社会との関わり
11.環境会計
12.環境保全の歩み
13.第三者審査報告書
21世紀には、建設業にとって「環境保全」は最も重要な側面になると予測しており、大林組では、今後も、環境保全活動を推進するとともに、水質浄化、汚染土壌処理、省エネルギー診断などの環境保全技術を社会に積極的に役立てていきます。なお、環境報告書2001は、大林組のホームページからダウンロードすることができます。
環境報告書2001
以上
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■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
東京都港区港南2-15-2 品川インターシティB棟
TEL 03-5769-1014 |