大林組は、日本で初めて、クローラクレーンの省燃費運転を導入します。オペレーターを対象とした「省燃費運転法」実体験研修会を、6月3日、コベルコ建機株式会社(本社:東京都中央区、社長:森脇亜人)の支援を受けて、神戸市で開催しました。 研修に参加したのは、大林組の協力会社である株式会社昭和組(本社:神戸市須磨区、社長:長谷川栄男)他のオペレーター計8名です。 建設工事段階で排出されるCO2の約70%強は建設機械とトラック(ダンプトラック含む)によるもので、建設機械からの排出量がその半分を占めています。 建設機械から排出されるCO2の削減には、 1 燃料消費改善のための建設機械本体やエンジンの設計開発 2 建築物や構造物の設計や施工法の工夫による建設機械の有効活用 3 燃費消費率を向上させる建設機械の運転 が有効とされています。 大林組は建設段階で排出されるあらゆるCO2削減のために、業界に先がけて1999年12月からトラックやダンプトラックの省燃費運転の普及を推進してきましたが、エンジンや駆動系統、運転方法が全く異なるクレーンなどの大型重機械は運転方法による燃費向上が難しいとされ省燃費への取り組みが遅れていました。大林組は、CO2削減のための新しい取り組みとして建設機械メーカーの協力を得て、今まで難しいとされていたクローラークレーンの燃料消費率を向上させる省燃費運転法の導入を始めました。 協力会社などに所属するクローラクレーンのオペレーターを対象とした省燃費運転研修会を実施し、研修後の日々の行動に「省燃費運転法」を取り入れることで、クローラクレーンの燃料消費率の向上及びCO2排出量の削減を図ります。 今回開催した研修では、まず燃費計を取付けたクローラクレーンで通常の運転を行い、研修室での省燃費マニュアルなどによる座学研修の後、省燃費運転の実体験を行いました。実体験では上げ下げ操作や起伏操作、旋回操作、複合操作、走行などの運転を、運転効率とエンジン回転数のバランスに注意を払いながら励行し、1人約30分の実地運転を行いました。 その結果、クローラクレーン(55トン)で、平均17%の燃料削減率を確認しました。 今回の受講者8名がクローラクレーン(55トン)を運転した場合、1台あたりの年間燃料消費量1.5万リットルとして換算すると、最大年間のCO2排出量で約320トンの削減、燃料費で約900万円の削減効果があります。 大林組では、今後も引き続き、工事事務所に出入りする建設機械のオペレーターやダンプトラックの運転者を対象とした省燃費運転研修会を全国で実施し、日々の運転に省燃費運転法を取り入れることでCO2削減を推進します。 また、研修を受講したオペレーターには、修了証及び「省燃費運転中」マークに加えて、建設機械の運転台外部に張付けるマグネット式の省燃費運転の協力依頼マークを配布し、作業を協同して行っている作業員等にも省燃費運転法の理解を求め、研修後の日々の運転において、オペレーターが円滑にCO2削減活動が行えるようにしました。 今後は、建設機械では、クローラクレーンの省燃費運転研修会を大阪及び東京で、オフロードの90トンクラスの大型ダンプトラックの省燃費運転研修会を大阪でそれぞれ実施する予定です。 これらの「省燃費運転法」の普及などの活動により、大林組では2010年までに現場から排出されるCO2の17%削減を目指します。 以上 |
■この件に関するお問い合わせ先 大林組 東京本社 広報室企画課 東京都港区港南2-15-2 品川インターシティB棟 TEL 03-5769-1014 |
日本初、クローラクレーンの省燃費運転
「省燃費運転法」実体験研修会を開催
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