大林組の技術研究所(東京都清瀬市)に、「みせる」と「はぐくむ」をテーマにした2つのビオトープを整備しました。ビオトープとは、ドイツ語のbio(生きもの)とtop(場所)を組み合わせた言葉で、「生きもの(動植物)が生息する空間」のことをいいます。ビオトープは、生きものの生息空間を確保するととももに、人間にとって身近な場所で生物多様性保全への意識を高める役割があります。
「みせるビオトープ」は9月に完成した新本館の横にあり、構内を歩く人が生物を身近に感じられる場所として、開放的な池を整備しました。シオカラトンボ、アキアカネ、ギンヤンマ、アメンボ類、カルガモなどの生きものを誘致対象種としています。
一方、「はぐくむビオトープ」は、多くの貴重種が生息する約1.8ヘクタールの雑木林に隣接し、樹陰の多い池として整備しました。植生の豊かな環境を好むクロスジギンヤンマ、オオシオカラトンボ、ハラビロトンボ、マイコアカネ、リスアカネなどのトンボや、ホンドタヌキなどを誘致対象種としています。
今後は継続的にモニタリング調査し、奥山や里山などさまざまな開発事業地や工事現場において、調査の成果を生態系の保全・再生・創造に役立てていきます。