季刊大林No.37

「灘五郷」

江戸時代から現代へ、数百年に渡りわが国を代表する銘醸地として栄え続ける灘五郷。灘の地が、江戸時代に日本最大の酒造地と成りえた背景には、恵まれた自然条件や流通整備のほかに、酒造りの技術改良とそれに伴う千石蔵の出現を挙げられる。千石蔵は「灘の寒造り」の舞台であり、灘の町並を形成する主役でもり、世に名高い灘の生一本は、そこから生まれたのである。
そこで今回のOBAYASHI IDEAでは、灘五郷の研究者として知られる関西学院大学 柚木学教授にご監修を仰ぎ、灘の代表的酒造メーカーである菊正宗酒造株式会社のご協力を得て、江戸期の灘において理想的といわれた『千石蔵』の復元に挑戦した。
(1993年発行)

酒蔵考

柚木学

OBAYASHI IDEA

菊正宗 本嘉納家文書による「灘五郷・千石蔵の想定復元」

復元:大林組プロジェクトチーム
監修:柚木学

全編を読む

灘の酒蔵・産業復原

復原:真島修一・TEM研究所
協力:辰馬本家酒造株式会社、白鹿記念酒造博物館

灘・再訪

小松左京

鼎談「灘の酒」

柚木学 嘉納毅六(菊正宗酒造株式会社会長) 小松左京

日本酒と五感の発揚

小泉武夫

名酒を造る 剣菱酒造に見る酒ができるまで

「灘五郷」の文献33